ひじきヒ素の除去方法は？天然国産品おすすめ5選！

栄養たっぷりの海草「ひじき」。
カルシウムなどのミネラルがたっぷりな上に低カロリーなので、ヘルシー食材として人気ですね。でも一方で、乾燥ひじきに含まれる「ヒ素」が心配という声も。
ひじきに含まれるヒ素を減らす方法&健康への影響、おすすめの国産ひじきについてご紹介いたします。

ひじきは危険？

2004年、イギリスで「ひじきには毒性のあるヒ素が含まれていてい危険」と、英国民にヒジキを食べないよう勧告されました。海藻類のうち、ヒジキやワカメ、昆布など５種類について、毒性をサンプル検査した結果を受けてとのこと。
カナダにおいても同様の勧告がされたそうです。

ヒ素は、元素番号33の元素として、様々な形で自然界に広く存在するもの。
有機ヒ素と無機ヒ素があり、毒性が強いと言われるのは無機ヒ素で、発ガン性があるとも言われています。
ひじきに含まれる総ヒ素のうち、毒性が強いと言われる無機ヒ素の割合は約70％と高め。
でも、ヒ素を測定した検査は、乾燥ひじきの状態での測定であり、乾燥状態のまま食べることはまずありません。
ヒ素は水溶性のため、水戻しや茹でることでヒ素をかなり減らすことが可能です。

ひじきのヒ素除去方法

ヒ素を一番減らす方法は「ゆでこぼし」で、約90％除去できるそうです。
ゆでこぼしとは、乾燥ひじきを水につけて水戻しした後、茹でること。
農林水産省のHPにひじきのヒ素除去率と、栄養素についての実験データがあります。

乾燥ヒジキの無機ヒ素は、「水戻し」で５割程度減り、「ゆでこぼし」で９割程度まで減りました。なお、乾燥ヒジキを直接ゆでる「ゆで戻し」でも８割程度減りました。無機ヒ素を減らすための有効な方法は、水戻し後にさらにゆでる「ゆでこぼし」でした。

出典：ひじきのヒ素除去について

まとめると、一番のヒ素除去方法は

乾燥ひじき10gにつきお水100ccの量で、30分水戻し（戻した水は捨てる）
5分間茹でて、茹で汁は捨てて流水で20秒洗う。

良い栄養素も一緒に除去される？

水戻し・ゆでこぼしをしても、カルシウムや鉄分など良いミネラル成分は７割以上残るとのこと。

安全な摂取量は？

ひじきのヒ素は、減らすことはできるとはいえ、少量は残るのでどのくらい摂取しても大丈夫なのか気になりますね。

1食に食べるひじきを乾燥重量で5グラム程度として、水戻しにより無機のヒ素が50％に減少したとすると、体重50キログラムの人が週に3回以上、ひじきを食べなければ、暫定的耐用週間摂取量を超えることはありません。

出典：ひじきに含まれるヒ素について

つまり、50％しかヒ素を減らせなかったとしても、週３回以上食べなければ問題ないようですね。
また、普通の一食分のひじきは乾燥ひじき約３〜4gで、戻すと約８倍に増えます。
多めに見積もっての換算なので、週に数回食べるぶんには問題なさそうです。
昔から日本人が親しんでいる食材ですし、実際にひじきによって健康被害があったという報告もないそうです。
むしろ、カルシウムや鉄分など中々摂取しづらいミネラルがたくさん含まれているので上手に活用して、定期的に摂りたいですね。

国産ひじきがおすすめ！

市販に出回っているひじきの9割程度は韓国産などの外国産です。
国産のものより値段が安いので、消費者に好まれやすいというのもあります。
でも国産のひじきは、ほぼ100％天然もの。外国産は、ほぼ養殖です。
主な産地は、房総、伊勢・志摩、長崎県の島々で、地域によってそれぞれひじきの風味や加工法が異なります。
天然物と養殖物の違いはやはり品質です。
天然のひじきは干潮時に天日や潮風にさらされ厳しい環境で成長するため、コシが強くしっかりもっちりした歯ごたえ。
荒波や潮風にさらされるので汚れが少ないのが特徴。
一方、波静かな海域での養殖は、毛髪等の汚れが付着し、混入してしまう可能性が高くなるそうです。